近年、日本の卓球のレベルは非常に高くなりました。しかも10代前半の若い選手の活躍も目立ちます。私たちが遊びで行う卓球(ピンポン)と異なり、トップ選手の試合を見ると、非常にハードなスポーツである事がわかります。卓球では集中力と瞬発力、敏捷性などが特に重要です。

まだ、成長期にある若い選手にとって大切なことは、試合に勝つことはもちろんですが、健康な身体を作ることです。そのために大切な栄養素がタンパク質です。タンパク質といえば、肉が思い浮かびますが、肉以外にも卵や魚はもちろん、大豆や米、小麦などの植物性の食品もタンパク質の供給源となります。タンパク質の栄養価は、タンパク質を構成しているアミノ酸の種類と量で決まります。一般的に植物性のタンパク質は大豆を除いてタンパク質の質は動物性のタンパク質よりも劣ります。動物性のタンパク質は肉類も卵も魚も良質です。

しかし、ここで大切なことは、タンパク質以外にどのような栄養素をどれだけ含んでいるかということです。例えば霜降りの牛肉は、たいへんおいしい食品ですが、脂をたくさん含んでいます。それに対して赤身の牛肉は、脂肪が少ない分タンパク質も多く、鉄や亜鉛などのミネラルも多く含んでいます。食べ盛りの成長期の子供たちに最適な食品と言えるでしょう。卓球はもちろん、スポーツをする子供たちにお勧めの食品です。

女子栄養大学・栄養生理学教授
上西一弘氏

【お勧めレシピ】
牛肉の韓国風スパイシー焼肉

試合時間が長く、持久力が求められる卓球には、タンパク質と鉄分が不可欠です。オージー・ビーフには吸収の良いヘム鉄が多く含まれ、余分な脂肪も少ないので、効率よく持久力を高めることができます。また、ごまが体内の疲労物質をスムーズに血液中に流し、疲労回復の効果もあります。食べる事もトレーニングの一つ。ゴマの風味とコチュジャンのピリ辛風味が食欲をそそります。
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